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アキラのタイコ放浪記Ver.2

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バイト時代の話 第16話 (バブル続編)

December 29 2007

前回のバイト話で懐かしのバブル時代を思い出した俺ですが
今思ってもバブルは凄かったな・・・


そんなこんなで続きを書いてみたいと思います!


バイト時代の話 第16話!(約16年前の事を思い出して書いてます)


この物語は続きの話なので、よかったら1話から読んで下さいませ!
右にあるカテゴリーの中の「バイト時代の話」をクリックしてね!


もう読んでくれてる人も今一度振り返って見て下さい・・・





では本編へ・・・





まだまだ携帯電話なんて我々貧乏人には持てないバブル時代
我が会社にも肩から下げるタイプの巨大携帯が2〜3台だけあった


もちろんそんな携帯など・・・


持たせて貰えない・・・


バイト君の我々は・・・


東京は八王子の現場で、鬼の様な2日間が終わり
やっとホテルでゆっくり寝る事が出来ると
喜びながら帰る時だった


俺のポケットベルが・・・


軽快なピッピ音を響かせた・・・


発信先を確認してみると・・・


そこには会社の番号が表示されていた・・・


何の問題も無く無事にイベントが終了したかを
確認する為に電話かけて来いって事だろう


そう思いながら電話をする・・・



俺「もしもし小林です」

会社「おう!お疲れさん!」

俺「あっ2日間、何の問題も無く無事に終わりましたよ!」

会社「そんなもん当たり前じゃ!」

俺「はぁ〜」

会社「今からホテル帰るんか?」

俺「そのつもりですが・・・」

会社「まぁ〜な〜 お前等も2日間大変やったもんな〜」

俺「いやホンマ!マジでキツかったっすよ!」

会社「でもな・・・お前等よりキツイ奴おんねん!」

俺「はっ?」

会社「 J太おるやろ!」 ←我々と同じ黒帯級バイト

俺「はぁ〜 J太君がどうかしたんですか?」

会社「あいつ水戸におんねん!」

俺「水戸? 茨城県の?」

会社「そうや・・・さっき現場終わったらしいけどな!」

俺「へ〜」

会社「それがな・・・奴が水戸に持って行ってるツールなんやけど」
  「急遽明日必要になってもうてんな〜」

俺「ほな J太君、今から大阪に帰らされるんですか?」

会社「そうやねん!」

俺「うわ〜かわいそう〜!」

会社「ん?お前今何て言うた?」

俺「いや・・・かわいそうやな・・・って・・・」

会社「そやろ〜?」「かわいそうやろ〜?」

俺「だって現場終わりで今から大阪は」
 「いくら2人で運転交代するとは言え・・・」

会社「いや・・・あいつ1人やねん・・・」

俺「はっ?」

会社「今の時期はホンマに忙しくて人手が足りてへんやん?」
  「だから今回は奴1人で行ってもらってんねん!」

俺「鬼やな!」

会社「はっ?」

俺「いえいえ・・・」

会社「確か君達・・・2人やんな?」

俺「はぁ・・・」

会社「たぶん今って八王子に居るやんな?」

俺「一応・・・」

会社「 J太 今から独りで大阪に帰るんやって〜」

俺「はぁ・・・」

会社「どう思う?」

俺「危ないでしょ・・・」

会社「俺もそう思う!」
  「何か良いアイデア無い?」

俺「一緒に・・・帰りましょうか・・・?」

会社「おっ!それグッドアイデアやな!」

俺「わざとらし〜!」

会社「そうや!3人で2台の車を運転したら」
  「常に誰かが確実に寝る事が出来るもんな?」

俺「そ〜ですな!」

会社「ほな頼むわ!」

俺「でもホテルは・・・?」

会社「大丈夫!さっきチャンセルしといたし!」

俺「さっきね・・・」
 「決まってたのね・・・」

会社「よろしく〜!」



と言う訳で誘導尋問と言うよりも
強制的に大阪に帰される事になった我々は
J太君と待ち合わせて3人で出発する事にした!


この時点で夜中の1時ぐらいだっただろうか・・・


かれこれ仕事を始めてから57時間が過ぎようとしていた・・・


ただ起きてるだけでも過酷な時間なのに
筋肉痛になる程の肉体労働を(設営&撤去作業)
2日間で合計4回もやっているのだ


はっきり言って身体はフラフラである・・・


まずは3人で時間を決めて寝る順番を決める事にする・・・


当時3人の中で一番年下だった俺を
優しい先輩2人は先に寝かせてくれた


2時間の交代制だった・・・


俺は気を失った様に寝てしまい
アッと言う間に2時間が経ってしまった


そして次の順番がやってきた・・・


先程の流れで言うと次に寝る順番は
真ん中の年齢であるJ太君に

そして俺とT吉さんとで次の交代の時間まで
2時間走り続けたのであった

途中で前を走るT吉さんの車がフラフラと蛇行する度に
近づいてクラクションを鳴らし起こしてあげる

そんな危険な状態のまま
我々は車を走らせた・・・


そして・・・


T吉さんの睡魔の限界が訪れたと同時に
交代の2時間がやってきた・・・

ちゃんと話す事さえ出来ない状態にまで
疲れのピークが達しているT吉さんは・・・


俺の運転する・・・


トラックの助手席で・・・


死んだ様に・・・


眠った・・・


その寝顔は「これが人間の顔なのか?」
と思う程、恐ろしく酷い寝顔だった

そしてラジオが聞こえないぐらいの
大音量のイビキは2時間止む事は無かった


そして・・・


俺は・・・


物凄い物を・・・


見てしまったのだ・・・


運転しながら、ふと爆眠しているT吉さんを見てみたら
なんとその口から大量の泡が噴き出しているではないか!


ブクブクブクブク・・・

ブクブクブクブク・・・

ブクブクブクブク・・・


俺は生まれて初めて人間が泡を噴く瞬間を目撃し
正直恐ろしくなったのだが、どうして良いのかも分からないので
そのまま暫く放置してみる事にしてみた


だが泡は出続け、そのまま交代の時間になってしまった・・・


今度は起こすのが怖くなったのだが
起きた時に自分の口の周りが泡だらけだった方が
ビックリすると思い、俺は持っていたタオルで泡を拭き取った


そして勇気を出して起こしてみた・・・


声だけでは起きないぐらい爆眠しているので
思いっきり体を揺らして起こしてあげた

ようやく起きてきたT吉さんは
何も無かった様に平然としていた

その姿を見て「泡噴いてましたよ!」
なんてとても言えなかった

その後、我々3人は少しづつ睡眠を取りながら
交代してやっと大阪に辿り着くのであった


そして朝の8時、事務所に到着したのであった・・・


64時間拘束の仕事の内、睡眠時間は約5時間・・・


そんな我々を出迎えてくれた社員さんがこう言った・・・


「ご苦労さん!ご苦労さん!」

「ホンマに間に合って良かった〜!」

「ほなこれ持ってそのまま次の現場行く?」


その瞬間、我々3人は走って逃げたのでした・・・


帰りの電車・・・


T吉さんと2人・・・


俺はどうしても・・・


聞きたい事があった・・・


そして恐る恐るだが・・・


聞いてみた・・・










俺 「T吉さんて・・・何座?」







彼は静かにこう答えた・・・







T吉 「カニ座やけど・・・」









そんなバブル時代の
バブルな実話であった・・・



| Category:バイト時代の話 | 11:59 PM | comments (3) | trackback (0) |

新着コメント(最新5件を表示)

途中ちょっと焦りましたが、めっちゃわらいましたぁぁぁ〜〜〜〜(゚▽゚=)ノ彡☆ギャハハ!!

| まなーしゃ | EMAIL | URL | 2007/12/31 02:15 AM |

最後のオチは…実話ですか?笑
僕も大学時代の過酷なバイト思い出しました…そんなわけで良いお年を!!

| Tsuckey | EMAIL | URL | 2007/12/31 01:23 PM |

>まなーしゃ
笑ってくれて有り難う!
彼も泡をふいたかいがあったと思います!

>Tsuckey
自慢じゃないが俺はこのブログで
ウソをついた事は無いぞ!笑
信じて貰えないのが残念ですが・・・
正真正銘の実話です・・・泣

| Akira | EMAIL | URL | 2007/12/31 08:17 PM |

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